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平家物語 第10話「壇ノ浦」あらすじ&考察

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2022年1月12日よりフジテレビ「+Ultra」にて放映中、FODにて独占配信中のテレビアニメ「平家物語」。

その第10話「壇ノ浦」の考察・内容整理などを行っています。

注意事項
  • 「平家物語」初心者が書いています。あくまでも私個人の感想、ネタバレ、考察ですのであらかじめご了承ください。
  • 地上波では2022年1月12日より、フジテレビ「+Ultra」枠にて放送中。

 

 

 

平家物語 第10話「壇ノ浦」あらすじ

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母のもとを去り、平家一族の最期を見届けるため西へ向かったびわ(CV悠木碧)。そこで出会ったのは維盛(CV入野自由)だった。維盛は戦いに明け暮れ、追われ、後悔する日々からの脱出をはかるべく、俗世から消えることを選択する。

一方、一ノ谷の戦いから逃げる途中、重衡(CV宮崎遊)が源氏に捕縛されてしまった。「重衡を返してほしくば三種の神器を渡せ」と後白河法皇(CV千葉繁)の脅迫を受けるものの、平家は応じない。これにより完全に平家を見限った後白河法皇は源氏をさらに重用することになる。

源頼朝(CV杉田智和)は京の町を義経(CV梶裕貴)に守らせ、範頼を平家討伐のため西へと送る。この結果、海を知り尽くした者たち、平家方の武士の寝返りなどを経て、源氏の威力はさらに増大する。

いよいよ追い詰められた平家。舞台は最終決戦地、壇ノ浦へ──。

 

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出演(太字が今回のキーマン)
  • びわ(琵琶法師の娘)
  • 平時子(清盛の妻)
  • 平宗盛(清盛の三男)
  • 平知盛(清盛の四男)
  • 平重衡(清盛の五男)
  • 平徳子(清盛の娘・高倉天皇の中宮)
  • 平維盛(重盛の長男)
  • 平資盛(重盛の次男)
  • 後白河法皇
  • 安徳天皇(高倉天皇の息子)
  • 後鳥羽天皇(高倉天皇の息子)
  • 源頼朝
  • 北条政子(頼朝の妻)
  • 源義経
  • 弁慶
  • 静(白拍子)

 

平家物語 第10話の考察(頭の整理)

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これまで、平家物語のなかではさまざまな戦いが描かれてきました。

  • 朝廷と寺社仏閣
  • 朝廷と平家
  • 頼朝と義仲
  • 平氏と源氏

繰り広げられる戦いのなかで多くの武将、朝廷の人々、僧兵、民間人が亡くなりましたね。そしてもれなく…みなさんご存じのとおり今回、そして最終話でも多くの人が命を落とします。

多くの人が散ってゆくなか、びわは未来も過去も見えるけれど何もできません

主題歌で歌われているとおり「最終回のストーリーは初めからわかっている」けれど、びわは何もできないのです。過去を変えることも、未来を変えることもできない。

彼女ができることはたったひとつ。語り継ぐこと。

自分の目で見てきた彼らの生きざま、敵に立ち向かい、怒り、泣き叫び、そして笑っている姿を「平家物語」として紡いでゆくこと。

そう決意した彼女は重盛と出会ったころのびわよりずっと大人で、静か。

そんな彼女の2つの、色違いの目はしっかりと最期の瞬間まで彼らを見届けます。

そう、最後の地……壇ノ浦の戦いを。

 

第10話って何年の話?

第10話は寿永3年(1184年)2~寿永4年(1185年)3月(旧暦)ごろの話と推測しています。根拠は以下の通り。

 

①平氏敗走

第10話は一ノ谷の戦いで平家が敗れた直後からスタートしています。一ノ谷の戦いは寿永3年(1184年)2月(旧暦)ごろに起こった戦いとされています。

 

②壇ノ浦の戦い

10話の最後は決戦地・壇ノ浦へ。壇ノ浦の戦いは一ノ谷の戦いの一年ほどあと、寿永4年(1185年)3月24日(旧暦)ごろとなります。

 

牡丹の花のように気高く散る

一ノ谷の戦いで源氏に敗れてしまった平氏は海へと敗走するさなかに敦盛を亡くし、ついには重衡をも源氏に捕らえられてしまいました。

からくも源氏の追っ手から逃れた平氏は屋島(現在の香川県高松市)に居を構え、内裏(天皇の住まい)としますが、もうあとはないと覚悟を決めます。

そんななか重衡から一通の書状が届きます。それは後白河法皇からの言伝でもあり、

三種の神器を返せば重衡を返してやろう

というものでした。

神妙な面持ちで書状を見つめる母・時子、そして兄・宗盛と知盛。本当は三種の神器を返して重衡を取り戻したい気持ちはやまやまです。

しかし、わかっていました。それは叶わない願いだと。もう重衡は戻ってこないだろうと。

なぜなら「後白河法皇は父・清盛と同じく自分をおびやかした人たちを簡単に許すような人ではないから」。

結局、平家は三種の神器そして安徳天皇を守るため、重衡をあきらめることになります。

一方の重衡は捕らえられた後、市中引き回しの刑に処され源氏に引き渡されます。

頼朝の前に現れた重衡は自分たちが犯した罪の重さを受け止め、申し開きは一切行いませんでした。

その容貌、牡丹の花に例えられるほど美しく気高いもので、一瞬のうちに頼朝は彼の美しさに惹きこまれます。

頼朝は迷っていました。重衡を殺すべきか否か。その迷いなき鋭いまなざしに憐れみを抱きます。

なぜなら頼朝自身も、ずっと昔、清盛に命を助けられた恩義があったからです。

しかし政子は言います。

生かしておけばいずれ、美しい牡丹の花を憐れむ者たちが平家を担ぎ源氏に歯向かってくるだろうと。

このあと、重衡がどうなったのか…アニメでは具体的に描かれていません。

しかし平家物語や史実によりますと、彼は平家滅亡まで鎌倉で捕虜として生きていたそうです。

平家滅亡後は興福寺や東大寺焼き討ちの恨みを晴らさんとする南都の僧たちへ引き渡され、木津川のほとりにて斬首されたと伝わっています。

アニメでも重衡は特別美しく描かれていたように感じます。声を担当されていた宮崎さんも色っぽい演出をされていましたね。

 

怖がりの維盛

倶利伽羅峠の戦いで地獄を見てしまった維盛。重衡が源氏の捕虜となってしまった…そんな噂を聞いた彼はさらに怯えてしまいます。

このまま生きていてもいいのだろうか。ずっと源氏に追われる日々、何かにおびえて過ごすのはもう御免だ、耐えられない…

そう考えた維盛は屋島をこっそりと抜け出します。

向かった先は高野山。そこで僧侶にみずからの想いを打ち明け出家することを選びます。

しかし、彼は出家してもなお生き続ける気力はありませんでした。混沌とした時代に生きる価値を見出せずにいたのです。

維盛の気持ちは痛いほどよくわかります。人それぞれ、同じ事象が起こっても受け止め方はさまざまなのです。みながみな、総大将・知盛のように果敢で勇敢な人物ではない。だから維盛がおびえ、この世界から逃げ出したくなるのはごく自然なことだと私は感じます。

結果、彼は熊野三山をめぐり那智(いまの和歌山県)の沖合にて入水自殺。

その間際まで彼は震えていました。そりゃそうです。今から海へと身を投げるのですから。

びわの最後のひとことが印象的ですね。

維盛…最後まで怖がりだったのう

そんな怖がりで優しい彼を、法皇さまの前で美しく舞を披露する維盛を…びわが語り継いでくれます。

 

屋島の戦い

さて。重衡を失い、維盛をも亡くした平家一族は屋島(現在の香川県)にてびわと再会。

資盛や徳子に対して彼女は「最期を見届ける」ためにやってきたと告げます。

このころ平氏は屋島を内裏とし、彦島(山口県下関市)にも拠点を置いていました。清盛の時代から海の統治は得意としていたため、瀬戸内海を牛耳り、関門海峡をふさぐことによって源氏が九州にわたるのを封じながら、東から攻めてくる源氏軍に必死に対抗していた模様です。

一方の源氏といえば、京の都は木曾義仲が暴れたせいで治安が悪くなっており、義経が後白河法皇の命令を受けて都の治安を守っていました。

どうやら近畿内に残っていた平氏の残党も暴れていたため、頼朝は義経にこれらを平定させていたようです。

その間、一ノ谷の戦いで共に戦った義経の兄・範頼は頼朝の命を受けて山陽道を西に進軍。

しかし瀬戸内海と関門海峡(山口と九州を結ぶ拠点)は平家が主権を握っており、範頼は苦戦。これを聞いた頼朝は義経を西へと出発させます。

義経は暴風雨のなか、摂津(現在の大阪~兵庫県)から四国・阿波(徳島県)へと船を出して上陸、そのまま平氏の拠点である屋島を襲撃します。

義経の夜襲に驚いた平氏はとうとう屋島を離れて海へ。

どうやら義経の率いる兵力はたったの70騎だったそうです!相当な戦上手だったのですねぇ!

たった70騎の兵力に屋島から海へと追いやられた平氏は腹立ちまぎれに沖合から「この扇を射てみよ」と挑発。

命じられた那須与一は見事にこれを的中させます。

これはね、中学の国語の教科書にも載っている、知る人ぞ知る名場面ですよね!

 

戦いは最終決戦へ

さて、瀬戸内海へと放り出された平氏。各地に散らばっていた残党すら義経に平定されてしまいます。

残ったのはわずか1,000騎

いよいよ「平家は抵抗する力も残っていないだろう」と踏んだ後白河法皇は、三種の神器を返してもらおうとします。

ここで重要なのは後白河法皇は平家を滅ぼすつもりはなかったのだということです。

しかし後白河法皇から権力を与えられた源氏、つまり頼朝は平家を滅ぼすつもり満々。

「花も、芽も、種も絶やす」この頼朝の椿の花を斬りながらつぶやくセリフ…ぞっとしますね。頼朝が今後、後白河法皇にとって脅威となりそうな予感がします。

源氏方の攻勢が強まるなか、平氏はもうひとつの拠点・彦島(関門海峡)へと逃げ、そして彼らを追ってきた源氏の兵と壇ノ浦で激突します。

平家1,000艘に対し源氏3,000艘!

圧倒的な兵力を誇る源氏軍に平家はどこまで対抗できるのか。どんな戦いを繰り広げてくれるのか、見ものです。

最終回の「平家の滅亡」は初めからわかっているけれど、彼らの描いた生きざまをしっかりと目に焼き付けましょう。